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第2回日本理学療法イニシアティブ研究会学術集会の開催に際して

大会長 板倉尚子(日本女子体育大学)

 

 当研究会は日々臨床に取り組む理学療法士の方々をそれぞれの所属するフィールドでイニシアティブが発揮できるように支援することが,今後の日本の理学療法士の発展に有益であると確信し発足しました.このたび,当研究会会長の埼玉医科大学赤坂清和先生より第2回日本イニシアティブ研修会学術集会の大会長を拝命しました.誠に光栄に存じますとともに,有意義なディスカッションの機会となりますよう企画・準備をして参ります.皆様,どうか宜しくお願い申し上げます.今回のテーマは「徒手療法のスポーツへの応用」です.スポーツフィールドでは即効性のある治療技術が要求されます.スポーツ外傷・障害が発生すると競技者だけではなく監督・コーチの方々も早期の競技復帰を望むため,そのニーズに応えようと対症療法的アプローチで終始してしまうことがあります.特に徒手療法には即効性がありスポーツ外傷・障害に対して選択されることが多い治療技術のひとつです.しかし手技を用いて症状を改善することだけにとらわれてアプローチを継続した結果,病態の悪化を招くケースや損傷部位の修復を妨げ後遺症を残すケースがあります.理学療法士がスポーツフィールドで活動する際のアドバンテージは評価技術の高さです.このアンドバンテージを生かして,系統的に評価した結果に基づいた問題解決・症状改善のためのプログラムを立案し,そして即効性のある徒手療法を提供することが,真の意味でスポーツフィールドのニーズに応えることと感じています.そしてこのような活動が理学療法士の活躍の場を広げる機会だと考えています.しかし,「手技」を不得手と感じる理学療法士の方は多く,学ぶ機会も少ない印象があります.今回,スポーツ障害に対して臨床経験豊富な理学療法士の方々に,それぞれの治療体系の概要とスポーツ外傷へのアプローチの実際をご紹介頂くプログラムを企画しました.徒手理学療法はスポーツ障害を評価・治療し競技者のコンディションを整えるために非常に重要な体系です.そしてこの一連の流れを身につけることは,他の治療技術を習得していくためにとても必要なことと考えています.徒手理学療法の体系とアプローチの実際を学び,スポーツに関わろうとしている理学療法士の方がスポーツフィールドに歩みだす機会となれば幸甚です.今回の学術集会がその目的を達成できますよう,多くの方々のご参加を心よりお待ちしております.

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